フィットするプリーツマスクの作り方

見た目はシンプルなプリーツマスクですが、プリーツマスクのデメリットである3箇所の隙間を解消しました。鼻部分にノーズワイヤーを通し、アゴの下にダーツ、ゴムを通す部分は曲線のバイヤス使い・・・目立たないところに工夫を凝らしています。外側は花粉やウィルスがたまらない片倒しプリーツですが、内側は呼吸がしやすいボックスプリーツ。また、キレイなプリーツを作る方法も丁寧に解説しました。
大人の男性に良さそうな大きめサイズと、小学生高学年〜顔の小さな女性が使える小さめサイズをご用意。幅を変えればお好みのサイズに簡単に変更できます。
オススメの生地は、表地は綿ローンなどの薄地。もしくは普通地のブロードや晒し、ダブルガーゼ程度までの厚みが良いでしょう。
裏地はダブルガーゼやシングルガーゼの2枚重ね。縫いにくくはなりますが、ベビー用のニットも肌触りが良いです。

アイロン用型紙・ゴム通し布型紙は、以下のアイコンをクリックしてダウンロードしてください。
ファイルがうまく開かない場合は、Adobe Readerの最新バージョンをインストールしていただくと解決する場合が多くあります。

   ←型紙は、左のアイコンをクリック。印刷せず、製図を見てご自身で作図することもできます。

※ 印刷の際は、用紙に合わせて縮小することのないよう、等倍で印刷してください。詳しくはダウンロードファイルの1ページ目に記載しています。
※ 当ショップでの印刷のサービスはしておりませんが、お買い物ついでに同梱発送することは可能ですので、ご注文があればどうぞご相談ください。        2020.5.1公開

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1.アイロン用型紙の用意_1

アイロン用型紙をダウンロードして2枚印刷。
(ご自身で寸法通りに書いても可。小学生のお子さんがいらっしゃるご家庭なら、使い残しの方眼ノートが便利!)
陽にかざすなどして型紙2枚の印刷がズレていないか確認の上、写真のように2枚をマスキングテープではり合わせる。
セロテープはアイロンで溶けるので不可!

※このページの画像は全て、クリックすると拡大します
2.アイロン用型紙の用意_2

1.で貼り合わせたマスキングテープを、内側にして折る。
マスキングテープにアイロンが直接触れると、テープの絵柄の印刷が溶けてアイロン表面を汚す可能性があるので注意。
3.アイロン用型紙の用意_3

アイロン用型紙を二枚重ねのまま、山折りと谷折りの折り筋をつけておく。
4.裁断

アイロン用型紙は裁断にも使えるので、追加で印刷してカットしておくと便利。直裁ちでも良いが、型紙で裁断すると歪む心配がない。
裏地は表地より縦が1cm短い。型紙を使用する場合は、表地の型紙の縦を1cm折って裁断する。
表地・裏地ともに、印つけは不要!

直裁ちの場合は以下の通り裁断する。
〈大きめサイズ〉
表地:横17.5cm×縦21cm
裏地:横17.5cm×縦20cm
ゴム通し布:横6cm×縦11cm ※バイヤスで裁つ

〈小さめサイズ〉
表地:横15cm×縦20cm
裏地:横15cm×縦19cm
ゴム通し布:横6cm×縦10cm ※バイヤスで裁つ
5.表地のプリーツをつくる_1

アイロン用型紙を広げ、裁断した表地を重ねる。

マスキングテープで輪っかを作り、布端より少し内側で、型紙に仮止めする。←布端の織糸がほつれないようにするため。

表地・裏地の両方に、マスキングテープで右上の角から3cm程度あけて印をしておく。←生地の上下を間違えないようにするため。
5.表地のプリーツをつくる_2

裁断した表地を挟み、プリーツの上下の二箇所で 二枚の型紙がズレないようにマスキングテープで止める。
折り筋のとおりに折って、表・裏の両面からアイロンで押さえる。
5.表地のプリーツをつくる_3

表地のプリーツができた。アイロン用型紙にきちんと固定できていれば、ヨレずにキレイな平行になる。
薄地ならすぐに型紙から外してもOK。
生地に少し厚みがある場合、例えば表地にもダブルガーゼなどを使用した場合は、アイロンで押さえた後、冷めるまで少し時間をおいてから外すと、しっかりプリーツがつく。
6.裏地のプリーツをつくる_1

写真のように4箇所印をつける。中心と、中心から4cmのところ。
布端から測ると、6cm(普通サイズ)または5.5cm(小さめサイズ)の位置になる。
6.裏地のプリーツをつくる_2

中心で中表に二つ折りし、”わ”から4cmの印を、ミシンで1cm仮止めする。
6.裏地のプリーツをつくる_3

仮止めしたところで開いて、左右に軽く引っ張ってアイロンで押さえる。
6.裏地のプリーツをつくる_4

写真のように開いて、裏側を上にして置く。
中心の印が仮止めした位置に重なるように、アイロンで押さえる。
これで裏地のプリーツができた。
7.プリーツをコバステッチ

表地は、プリーツの表側をコバステッチ。1〜2mmできわを縫う。
裏地は、プリーツの裏側、肌に当たらないところをコバステッチ。こうすると、洗濯後もプリーツが安定する。
表地は、プリーツ全体を端から約5mmの捨てミシンで押さえておく。
8.ゴム通し布を準備する_1

上下を8mm折って、端から5mmくらいをミシンステッチで押さえる。三つ折り不要。
縦に半分に折り、アイロンで押さえる。
8.ゴム通し布を準備する_2

一度に複数のマスクを製作するときは、プリーツのコバステッチや、ゴム通し布のステッチを、一気につなげて縫うと良い。
糸の無駄が出ず、何より効率的。
8.ゴム通し布を準備する_3

半分に折ったゴム通し布を、今度は写真のように横に半分に折り、布端から8mmのところで直角に5mmほど切り込みを入れる。
そのまま、右上の角に向かってゆるやかな曲線でカット。
8.ゴム通し布を準備する_4

こんな感じでフリーハンドでの裁断でOK。
もし不安であれば、ダウンロードした型紙3ページ目を印刷して、印付けをしてから裁断することもできる。
9.ゴム通し布を仮止めする_1

写真のように、中心→両端の順に、待ち針で3箇所止める。丁寧に5箇所止めても良い。
バイヤスを、やや伸ばしつけることになる。
表地の四隅、端から1cm角のところに、チャコで印をつけている。
9.ゴム通し布を仮止めする_2

ゴム通し布の曲線の布端を、表地の直線の布端と合わせるように、端から約7〜8mmのところをミシンで仮止め。
難しく感じるかもしれないが、軽く手前に引っ張りながら縫えば、だいたい合う。
合わないところは目打ちで押さえながらゆっくり縫えば大丈夫。
9.ゴム通し布を仮止めする_3

両サイドに、ゴム通し布がついた。
ゴム通し布の縫いしろの角を、落としておく。
10.ダーツを縫う

右上につけたマスキングテープの印を確認し、上下を間違えないように注意。
表地・裏地ともに、中表に半分に折り、下辺(アゴ側)部分を、写真のように3点印付けをして縫う。
ダーツ止まりは返し縫いする。
画像をクリックして拡大画像をご確認ください。
11.ダーツをアイロンで押さえる

表地・裏地ともにダーツを右側に倒し、縫いしろ部分を1cm折ってアイロンで押さえる。
12.中表に重ねる

表地と裏地を中表に重ねる。
13.表地と裏地を縫い合わせる_1

ダーツのある下辺を残し、縫いしろ1cmでコの字に縫い合わせる。
縫い始めと縫い終わりは、下辺の縫いしろをまとめて裏地側に折り、返し縫いする。
13.表地と裏地を縫い合わせる_2

縫いしろ部分を拡大したところ。
表地と裏地の縫いしろ2枚とも、裏地側へ折っている。
14.縫いしろを割る

写真のように角を落として、上辺の縫いしろを割る。
15.ノーズワイヤーの準備

家族用であれば、使用済みの使い捨てマスクのワイヤーを抜き取っても良し。
ワイヤーの先端を丸く整える。
16.表に返す

14を表に返し、割った縫いしろの間にノーズワイヤーを入れる。
17.上辺を縫う

ノーズワイヤーを上端に寄せて待ち針で止め、端から約7mmをミシンステッチ。
ステッチ幅は、使用するノーズワイヤーの幅によって調整する。ゆとりがありすぎると、ノーズワイヤーがズレやすくなる場合も。
18.下辺を縫う

下辺は、アイロンがけしてある通りに表地と裏地を重ね合わせて、端から約2mmで縫い合わせる。
ダーツ部分の縫いしろは、互い違いに重なり、厚みが均一になる。
19.ゴムを通して完成

マスク用ゴムの場合、必要な長さは25cm程度。
他のゴムで代用する場合は、ゴムの強さにもよるので、長めにカットして調整する。
裏。
表。
裏。


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